株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年は、戦後80年、昭和100年という節目の年であり、当社におきましても、株式公開5周年、会社設立65周年を迎える記念すべき一年となりました。さらに、日本初の女性総理大臣による高市内閣が発足し、迅速な政策運営と力強いリーダーシップのもと、新たな時代への期待が高まっています。そして2026年、「失われた30年」とも言われた時代を乗り越え、2度目の万博も成功裏に幕を閉じるなど、日本全体に新たな時代の到来を感じさせる大きな変化が生まれています。今年の干支である「丙午(ひのえうま)」は、燃える情熱と行動力を象徴し、新たな挑戦に光をもたらす年とされています。いま、歴史の転換点に立つ私たちは、10年後、20年後、そして創業100周年を迎える未来に、「2026年から新たな挑戦が始まった」と語られるよう、さらなる成長と飛躍を目指し、日々挑戦を重ねてまいります。
このところの世界情勢は、アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃やウクライナ問題、米中対立など、地政学リスクが継続しており、不安定な状況が続いています。特に、中東における海上輸送の混乱に伴うナフサ不足は、当社の樹脂製品にも影響を及ぼしています。さらに、水栓の主材料である銅価格は昨年末から急騰しております。これは、電気自動車(EV)部品や再生可能エネルギー向け送電網、AIデータセンター関連などで需要が拡大する一方、供給が追い付いていないことが主な要因です。加えて、円安の進行によるエネルギーコストの上昇も重なり、原材料価格全体が押し上げられ、収益を圧迫する状況となりました。
このような状況の中、当社グループは、ウルトラファインバブルを搭載した新製品をはじめ、「心地よさ、シンプルさ、家に。」をコンセプトとした「IENI」シリーズ、デザイナーとのコラボレーションによる「VERSE(ヴァース)」、「sʌnei(サネイ)」、グラスなどの予洗いに適した「プレパシュ+(プラス)」など、高機能・高付加価値製品の販売強化に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における連結売上高は290億42百万円(前期比2.0%増)となりました。一方、利益面につきましては、前述のとおり銅価格が想定を上回って高騰したことに加え、大阪・関西万博関連の協賛費用を計上したことなどにより、営業利益は18億30百万円(前期比2.8%減)、経常利益は18億3百万円(前期比2.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億20百万円(前期比2.7%減)となりました。
今後につきましては、各販売ルートおよびお取引先様との丁寧な協議を重ねながら、適正な価格水準の維持・確保に向けた価格改定を実施するとともに、ご理解とご協力を賜りながら、安定供給と品質の維持・向上に努め、収益基盤のさらなる強化を図ってまいります。
本年3月には、「水まわりアイデア創出」として3日間のワークショップを開催しました。早稲田大学、多摩美術大学の学生と当社社員がチームとなり参加し、公園の新たな魅力創出を目的とした熱い発表会を行いました。
また、岐阜県飛騨市が推進する「Co-Innovation Valley プロジェクト」の一環として、本年4月に開学したコー・イノベーション大学「CoIU(コーアイユー)」が掲げる地域共創型の教育理念に賛同し、伴走しています。
今後も産学連携を通じて、地域社会とともに持続的な価値創出を推進してまいります。
本年5月、当社は、空気から水を生成する技術を活用した空気製水機の開発・製造を手掛ける株式会社アクアムと資本業務提携を締結いたしました。今後は、当社とアクアムが有する技術を融合し、新製品・新サービスの共同開発を進めるとともに、公共施設や商業施設を中心とした市場開拓に取り組んでまいります。さらに、環境配慮型・サステナブル製品の開発および普及を通じて、オフグリッドの実現を目指してまいります。
本年9月には、「OSAKA DESIGN WEEK」が開催されます。本イベントは、日伊国交樹立160周年および大阪・ミラノ姉妹都市提携45周年を契機に、建築・プロダクト・食など、幅広いライフスタイルに根ざした「デザイン」をテーマとして実施されるものです。大阪市とミラノ市の協力のもと、世界最大級のデザインの祭典「MILANO DESIGN WEEK」をロールモデルに、約10日間にわたり、大阪のまち全体を舞台として、「デザイン都市・大阪」の魅力を国内外へ発信します。当社としても、本イベントを通じて新たな交流や共創を促進し、次世代のビジネスや価値創造が生まれる場づくりに取り組んでまいります。
株主の皆様におかれましては、今後ともに変わらぬご支援・ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
2026年6月